洗顔やヒゲ剃りの後に化粧水をつけない・何もしないという男性はまだまだ多いです。
でも、肌荒れやニキビのケアには化粧水ってとても大切なんですよ。
ここでは、男性の肌荒れのメカニズムと正しい化粧水の選び方・スキンケアの方法をご紹介します。
正しい洗顔方法と乳液保湿の方法についてはこちらの記事をご覧ください。
ニキビができた後のケアにはこちらの記事もご覧ください。
男のクレーター肌(ニキビ跡)は治療が出来るのか?日々の予防と対策方法をご紹介
肌荒れはどうして起こる?
そもそも、肌荒れを起こしてしまうのはどうしてでしょうか?
女性とは違う男性の肌の特徴から見ていきましょう。
実は男性の方が肌荒れしやすい?男性の肌の特徴とは?
男性の肌は、女性より脂肪がつきにくいために肌内部の水分量が少なめです。
頬の皮をつまんで伸ばすと、女性よりかなり伸びるのは、肌自体が薄いから。
つまり、男性の肌はとても乾燥しやすいという特徴があります。
そして、乾燥から守るために皮脂の量が多くなるのも男性の肌の特徴です。
その上、ヒゲを剃ることで日常的に肌表面を削っているため、乾燥がますます進む傾向になっています。
また、肌ダメージの8割を占めると言われる紫外線に対しても無頓着で、メイクをする習慣のない男性は当然日焼け止めを塗る習慣もなく、無意識に多くの紫外線を浴びているのです。
これらはすべて、肌の乾燥をまねき、肌の新陳代謝であるターンオーバーが狂い、肌荒れやニキビの原因となってしまいます。
肌荒れしやすい男性だからこそ、しっかりと入念に毎日欠かさずスキンケアをした方が良いのです。
肌荒れが起こるメカニズムとは?
肌荒れにも、様々な肌トラブルがあります。
中でもニキビや吹き出物といった肌荒れは悩みの種。成人してからの肌荒れは、繰り返してしまうのも特徴です。
また、シミやしわといった加齢による男性の肌悩みも多くなっています。
肌荒れの症状は人それぞれですが、その原因は一言で言えば「肌のバリア機能の低下」です。
皮膚は大きく3つの層に分かれ、表面に近い方が「表皮」、肌の奥の方が「真皮」、更にその奥を「皮下組織」と言います。
このうち、スキンケアに深く関連しているのが「表皮」と「真皮」。外側からのケアで効果的なのは主に「表皮」の部分です。
肌のバリア機能とは、肌が本来持っている機能で、次のような効果があります。
- 外からの刺激物が入らないように守る
- 表面を保護する
- 異物が入ってきたら内部に情報を伝える
- 体内の水分が蒸発しないよう防ぐ
- 肌のうるおいを保つ
元々、健康な皮膚はこの素晴らしいバリア機能を持っているのに、普段の生活習慣や間違ったスキンケアによってバリア機能が壊されてしまい、外からの刺激に敏感に反応したり内側の水分を保てなくなったりして起こるのが肌荒れなのです。
男の肌荒れに化粧水は必要なの?
メンズスキンケアの主役は化粧水です。
多くの市販品があり、コンビニやドラッグストアでも気軽に買えるようになりました。
さて、肌荒れに悩む男性に化粧水は必要でしょうか?
答えはもちろん「はい、必要です!」
乾燥しやすい男性の肌にこそ、水分量の多い化粧水でスキンケアすることがおすすめなのです。
ただし、男性用の化粧水にはアルコールなど清涼感を得るための成分が含まれていることが多いので、化粧水の選び方には注意が必要です。
清涼感のある成分は、蒸発する際にスーッとした感覚をもたらしますが、これは成分が蒸発するのと一緒に肌の水分まで奪ってしまいます。
詳しくは後述しますが、化粧水を選ぶ時は成分や自分の肌タイプに合ったものを選びましょう。
男性のスキンケアと肌荒れの関係とは?
男性の肌荒れとスキンケアはどのような関係があるのでしょう。
まずは一般的に男性が行っているスキンケアと肌荒れの関係を見ていきましょう。
肌荒れと洗顔
洗顔は男性も行うスキンケアです。
ところが、男性はメイクもしなければ化粧水もつけない人が多いため、洗顔にも気を使っていない人が多いのです。
間違った洗顔は、肌荒れにはもちろん肌の乾燥をより進行させてしまう可能性もあります。
たかが洗顔と高をくくることなく、一度見直してみましょう。
正しい洗顔は、古い角質を自然に落とし、毛詰まりを防いでニキビや肌荒れを予防してくれます。また、その後に付ける化粧水をより効果的にしてくれるので、正しい洗顔法を身につけてください。
正しい洗顔方法についてはこちらの記事で詳しくまとめているの合わせてご覧ください。
肌荒れとヒゲ剃り
男性の肌荒れはヒゲ剃りと切っても切れない関係です。
ヒゲ剃りで肌に赤みが出たり、かゆくなったりしたことはありませんか?
ヒゲ剃りは、肌荒れやニキビにも大きく関係しています。
カミソリの場合は、刃が直接肌に当たり表皮の角質層を一緒に削り取ってしまったり、傷をつけたりしているのです。
電気シェーバーは、カミソリよりは肌に良いですが、刃が劣化してくると剃りにくいためにシェーバーを肌に押し当ててしまい、結果的に肌を傷つけています。
髭剃りによる肌のダメージやニキビ との関係はこちらの記事でもまとめているので合わせてご覧ください。
ヒゲ剃りで肌荒れしないためには、ヒゲを剃らないのが一番ですがビジネスマンの多くはきい。
そこで、できるだけ肌荒れを起こしにくいヒゲ剃りの方法をご紹介します。
【肌荒れしにくい電気シェーバーのヒゲ剃り方法】
ここでは、電気シェーバーを使うことをおすすめした上で、肌荒れしにくいヒゲ剃りの方法をご紹介しましょう。
- 朝、30℃程度のぬるま湯で洗顔し、蒸しタオルをしてひげを柔らかくする
- シェービング剤をぬる
- 最初に順剃りをして、逆剃りする場合は肌を引っ張らないよう注意する
- 清潔なタオルで顔を押さえるように拭く
- 化粧水や保湿クリームで保湿する
※シェーバーは刃の交換を小まめにして、切れ味の悪くなったものは使わないようにしましょう。古い刃はうまく切れないばかりか、肌を傷つけそこに雑菌が入ってしまいます。
肌荒れと化粧水
化粧水は、成分のほとんどが水分です。
もちろん他の美容成分も配合されていますが、水分はいずれ蒸発しますし、水分自体に保湿の力はありません。
化粧水に過度の保湿効果を期待するのは間違いです。
ただし、洗顔後やヒゲ剃り後の肌を整え、その後につける乳液や保湿クリームをより効果的にする役割も担っています。
保湿とは、水分を与えることではなく「肌の内側の水分を、肌の内側で保つこと」という認識に変え、正しく化粧水を使いましょう。
そして、化粧水を選ぶ時、もっと成分にこだわることがポイントです。
【正しい化粧水の使い方】
ここでは、化粧水の付け方というより、付け方や使い方のポイントをご紹介します。
- 洗顔やヒゲ剃りの後、1分以内につける
- 量をケチらず、一度手にとって両手で揉み込むようにして手の温度で温めてから、顔を両手で包み込んで押さえるようにつけていく
- 乾燥が気になるなら、数回に分けて化粧水をつける
- こすったり、叩いたりしない
肌荒れと保湿剤
化粧水は、成分のほとんどが水分です。
もちろん他の美容成分も配合されていますが、水分はいずれ蒸発しますし、水分自体に保湿の力はありません。
化粧水でケアしたら、必ず乳液やローションで保湿して水分を肌に保たせましょう。
男性におすすめ!化粧水の選び方
肌荒れが気になるからと言って、化粧水なら何でもつければいいという訳ではありません。
最近ではメンズ化粧水もタイプ別に多様化していますので、自分に合った選び方をご紹介します。
自分の肌タイプを知ろう
まずは以下のチェックシートで肌タイプをチェックしてみましょう。
洗顔した後、自分はどのタイプになる?
自分の洗顔したあとのことを思い出してみてください。
- 洗顔してから30分後には顔全体がてかる
- 洗顔後30分経っても肌がつっぱり、カサカサしている
- 洗顔後30分後にTゾーンだけがてかってくる
- 化粧水などで肌が荒れたことがある、乾燥してかゆみや肌荒れがある
どうでしたか?それでは診断結果を見ていきましょう。
<タイプ1:脂性肌>
1番にチェックが入った「洗顔してから30分後には顔全体がてかる」人は、脂性肌です。
皮脂が過剰な傾向にあり、テカったり毛穴が目立ったりするのが特徴。
肌のターンオーバーが正常でなくなると、毛穴に皮脂が詰まりやすくニキビができやすくなるため、油分のコントロールが鍵になります。
意外ですが、脂性肌では洗顔のしすぎやメントール入り化粧水の使いすぎなどによって、皮脂を取り過ぎている可能性があります。必要な皮脂まで取ってしまうと、それを補おうと皮脂が過剰に分泌されるため、「取りすぎ」に注意してください。
化粧水は使用するのがおすすめですが、乳液やクリームはべたつきすぎないよう肌状態を見て決めましょう。
<タイプ2:乾燥肌>
2番にチェックが入った「洗顔後30分経っても肌がつっぱり、カサカサしている」人は、角質層の内部に水分が少ない乾燥した肌です。
しっかりケアをしないと肌荒れを起こしたり、乾燥が進行して粉をふいたような状態に。乾燥性のかゆみが出ることもあるため、対策をしましょう。
乾燥肌を放置すると、肌のバリア機能は低下し続け、どんどん敏感肌に傾くことに。
だからといって、化粧水を多めに使えば解決されるのではなく、身体の内側から水分を蓄えられる肌質を目指してケアしていきましょう。
乾燥肌の人は、スキンケアをしっかり行い、睡眠不足や乱れた食生活にも気をつけてください。
<タイプ3:混合肌>
3番にチェックが入った「洗顔後30分後にTゾーンだけがてかってくる」人は、部位によって脂性肌と乾燥肌の特徴を示す肌タイプです。
Tゾーンは脂っぽいのに、頬から顎にかけてのUゾーンは乾燥しやすいという、相反する肌タイプが混在します。
目元や口元など、部分的に乾燥しやすいのもこのタイプ。化粧水選びに迷いやすいタイプです。
脂性肌・乾燥肌どちらにも対応できるケアをするには、洗顔ではTゾーンはしっかり、Uゾーンは軽く洗うように気をつけ、保湿は顔全体にしっかり行いましょう。
混合肌の人は、一部が脂っぽいため脂性肌だと思い込んでしまい、乾燥している部分を余計に乾燥させてしまうことがあるので注意してください。
<タイプ4:敏感肌>
4番の「化粧水などで肌が荒れたことがある、乾燥してかゆみや肌荒れがある」の人は、先天的にアレルギーやアトピー性皮膚炎といった体質で、生活習慣やスキンケアによって後天的になる敏感肌があります。
肌のバリア機能が低下して、外からの刺激に敏感に反応して、ちょっとした刺激で肌荒れを起こしやすくなります。
化粧水がしみたり合わないという悩みがあるのも特徴。
先天的な敏感肌は皮膚科で適切な指示を受けることをおすすめしますが、後天的な敏感肌の場合はできるだけ肌に刺激を与えない化粧水やクリームを選びましょう。
シャンプーや洗顔料でも肌荒れを起こすことがあるため、皮膚に触れるものには注意してください。
肌荒れに良い化粧水の選び方
自分の肌タイプがわかったところで、肌荒れに良い化粧水の選び方をご紹介します。ポイントさえ押さえれば難しいことではありません。
◆肌荒れのおすすめ化粧水①【高い保湿力の成分が配合されている】
化粧水の成分はほとんどが水分です。化粧水をつけたばかりの時は肌表面は潤いますが、水分は数十分で蒸発してしまいます。
保湿とは、内側の水分を蓄え、蒸発しないようにすることなので、化粧水には高い保湿力の成分が配合されているものを選びましょう。
おすすめの高保湿成分は、次の4つ。
- セラミド
- プラセンタ
- ビタミンC誘導体
- ヒアルロン酸
例えば、こちらの天然エキスを配合した保湿用品がおすすめです。
グリチルリチン酸ジカリウムやヒアルロン酸ナトリウムを配合した化粧水の ラフレル フェイスローションACNE-PRO (医薬部外品)
◆肌荒れのおすすめ化粧水②【添加物が使われていない】
化粧品で「無添加」と言う場合は、旧表示指定成分が含まれていないことです。
逆に言えば、指定成分が入っていなければ「無添加」と言うことができるため、化粧水の「無添加」に惑わされてはいけません。
とはいえ、化粧品の専門家でもないのに、長たらしい化粧水の成分をすべて覚えて選べるようになるのは至難の業。
そこで肌荒れにおすすめの化粧水には、以下の成分だけを覚えて入っていないものを選んでください。
- 石油系界面活性剤(ラウリル硫酸○○、スルホン酸○○、など)
- アルコール(エタノール)
- フェノキシエタノール
- 香料
- 合成着色料
この5つは肌荒れを引き起こす刺激の強い成分ですので、化粧品の成分表を見て避けるようにしましょう。
◆肌荒れのおすすめ化粧水③【刺激の強い有効成分を避ける】
「有効成分」とは、厚生労働省が認めた効果のある成分のこと。
化粧品の場合有効成分が一定以上配合されていると「医薬部外品」「薬用」としてパッケージに表示されています。
効果が期待される分、肌に刺激が強い場合があり、肌タイプによっては肌荒れを引き起こすリスクもあるのです。
特に注意していただきたい有効成分は次の通りです。
- ハイドロキノン
- レチノール
ビタミンC誘導体は、ニキビ跡などの色素沈着をサポートしてくれ保湿効果も高いのですが、敏感肌の人には刺激に感じることがあるため、試供品などでパッチテストを行ってみてください。
今さら聞けない化粧水のQ&A
自分の肌タイプ、化粧水の選び方がわかっても、化粧水に関する疑問は残ります。よくある肌荒れと化粧水の疑問にお応えします。
Q1:高い化粧水の方が肌にいいの?
A1:化粧水の値段は、配合されている成分によって決まっています。
プチプラの安い化粧水でも、肌に水分を与えることはできますが、保湿成分がしっかり配合されていなければすぐに蒸発してしまうだけでなく、肌の水分まで奪い取っていきます。
ブランドや値段にかかわらず、セラミドやヒアルロン酸といった高い保湿成分が配合されたものを選びましょう。
Q2:この化粧水、本当に肌に合ってるの?
A2:化粧水が自分の肌質に合っているかどうかは、判断が難しいところです。
しかしながら、以下のような症状があれば使用を中止して、肌荒れがひどい場合は皮膚科を受診しましょう。
- 肌が赤くなる
- 化粧水をつけるとヒリヒリする
- 肌荒れが悪化した
Q3:脂性肌なのに化粧水が必要?
A3:脂性肌の人こそ、化粧水は必要だと思ってください。
なぜなら、脂性肌の原因が肌の乾燥だからなんです。しっかり水分を与えて保湿することで、過剰な皮脂が抑制されます。
Q4:化粧水だけつければ保湿は充分?
A4:化粧水に保湿成分が含まれていても、化粧水はほとんどが水分なので保湿できる時間が短い傾向にあります。
化粧水の後に、セラミドやプラセンタ、ヒアルロン酸配合の乳液や美容液を付けると、長時間の保湿が期待でき、一日中肌を潤してくれます。
まとめ
大人になってからも肌荒れを繰り返すなら、化粧水などを使ってしっかり正しいスキンケアを行うことが大切だということですね。
化粧水は、洗顔後に奪われた皮脂や水分をすぐに補充してあげるためのもの。肌荒れする人はもちろん、肌荒れしないためにも毎日のケアに使っていただきたいアイテムです。
自分の肌質を知り、化粧水の役割や成分を把握した上で、正しい方法でケアを行っていきましょう。
ニキビができた後のケアにはこちらの記事もご覧ください。